SONY EZ-11

Serial No.

概要

ソニーEZ-11はAM/FM2バンドのクロックラジオです。目覚ましのセットダイヤルやスイッチ類が大きく、使いやすい設計です。時計は100Vの電気式ではなく、クオーツ式の液晶式で、乾電池駆動ですので容易に持ち運べます。

型番のEZはEasyから来ていると思いますが、従前の型番から全く外れており、違和感があります。5機種ほど発売されており、このモデルが最後のようです。イージーアラームと名付けられた、簡単アラーム設定が売りです。大きな時、分、午前午後のセットつまみが付いており、液晶の表示を切り替えなくてもその位置だけでセット時間が分かりません。
目覚ましの音源は、ブザーとラジオを選択できます。いわゆるスヌーズボタンが、大きなサイズで操作しやすい上部のど真ん中にあります。
この時計は12時間表示なのですが、0時の表示はなく、「午後12時30分」とかいう表示があり紛らわしいです。午前0時30分のことのようですが、英語の12:30 p.m.からするとお昼のようにも思えてしまいます。
時計とラジオで、電池は別々になっています。時計用は単3が2本で、1年は動くようです。電子スイッチの制御もこちらで行っているため、この電池が入っていないとラジオも聴けません。
ラジオ用ICには定番のCXA1019Sが使用されています。クオーツ時計とLCDのドライブは沖電気のM64172-008というICが使用されています。可能なパーツはパターン側に表面実装されており、トランジスタも、6個ほど確認できます。トランジスタに似た、ダイオード(2回路入り)も多く使用されています。

仕様

発売*:

1993/9/23 (平成5年)

電源:

単3x2(3V)

トランジスタ等:

2IC, 6TR(?)

音声出力*:

80mW

バーアンテナ:

50mm

スピーカー:

65mm*, 8Ω, 0.4W

操作部:

電源SW、ボリューム、チューニング、バンド切替SW、めざまし切替SW、めざまし確認SW、めざまし繰返/照明SW、おやすみタイマーSW、時計時刻SW(合わせ、もどす、すすめる)、目覚ましセットSW(午前/午後/時/分)

表示等:

LCDパネル（時計）

受信周波数:

AM:: 530 - 1605 kHz
FM:: 76 - 90 MHz

ターミナル:

イヤホン, DC IN

シリーズ:

サイズ:

Wmm x Hmm x Dmm

重量:

色:

白

製造:

日本製

価格:

10,800円(税別)

*商品のしおり85, **yodombashi.com

メンテナンス

FM/AMのバンド切替スイッチの接触が今一つでした。分解して、清掃・洗浄しました。内部のほこり、汚れがひどかったため、徹底的に掃除しようと、スピーカーを外していたら、派手に壊してしましました。適当な代用品に交換しました。

スピーカーは、紙製の外枠の部分が、強力な接着剤で本体に留められています。周囲に壁のように枠があり、接着面にアクセスしにくいため、外す際には充分注意が必要です。

電池蓋のウレタンはぼろぼろ崩れてきますので、交換しました。

ビスを外すと前面パネルが外せます。アラームセットのつまみの位置は合わせる必要があるので、確認しておくとよいと思います。

基板の実装側です。ケミコン等の大型部品が取付けられています。パターン側は表面実装になっています。ラジオ用ICも挿入実装タイプが使われています。

基板の配線側です。時計用のICが見えます。

沖電気製です。M64172-008と読めます。

右が壊してしまったスピーカー、左は購入品です。66mmでサイズは概ね同じですが、若干最大入力が小さいです。磁石が小さめで秋月電子で100円でしたので、音質はさておきサイズ的にはぴったりで、実用上は特に問題ありませんでした。

接着剤は使わず、鋼線止めだけにしましたが、問題なさそうでしたので、このままにしました。

カタログ情報等

製品のしおり

製品のしおり85 (1997), p87
目覚まし予約が簡単にできるイージーアラーム機能搭載。お気に入りの放送局で目覚められます
FM/AMテジタルクロックラジオ
EZ-11 標準価格10,800円(税別)
主な付属品・乾電池

時・分のつまみをセットするだけで目覚まし予約ができるイージーアラーム機能
使いやすい大型ボタンと分かりやすい日本語表示
目覚まし音はラジオとブサーの2タイプ
スリープタイマーは60分

電池持続時間:約80時間(ラジオ/アラーム部)、約1年間(時計部)
大きさ:幅229X高さ111.5X奥行83mm
質量:670g

2023/4/15

No.172