SONY ICF-400S

概要

ICF-400Sは、MW/SW/FMの3バンドのハンディーポータブルラジオです。発売は1983年です。FMの受信範囲は88-108MHzとなっており、日本向けではなく、海外向けの製品です。 SWの受信範囲も、一般的な日本向けの周波数帯の（3.9-12MHz）ではなく、70.-15.5MHzとなっています。すでに、この頃は、ソニーの日本向けの短波ラジオは、国内短波向け放送はNSB専用機、海外放送向けはオールバンドが主流でした。
3バンドラジオですが、高性能を謳うというよりは、機能を最小限に絞った廉価モデルという感じです。短波の代わりに長波受信できるICF-400という兄弟モデルがあり、このモデルのSはShort waveを指しているようです。長波モデルは欧州向け、アフリカなど短波が使われてた地域向けにICF-400Sというようです。
ICラジオではありますが、ワンチップラジオではなく、トランジスタが多数併用されています。トランジスタは樹脂パッケージのものですが、このラジオはマレーシア製のためもあってかトランジスタは、日本の型番ではなく詳細はよくわかりません。
ICは金属板でシールドされているため型番は確認できませんが、FMおよびAMの中間周波増幅を担っているようです。トランジスタは、9石使われており、3石がFMフロントエンド、1石がMW/SWの局発混合、ドライブアンプが2段、最終の電力増幅は、入出力トランスレスのSEPPに2石がという感じです。あとの1石は、LEDのドライブ用のようです。