SONY ICF-51

Serial No. 411771, 本体が黄変しています

概要

ソニーICF-51は、2006年発売の1ICの2バンドラジオです。軽量・コンパクトなポケットラジオですが、この種のラジオとしてはソニーで最後のモデルと思われます。

• AM/FMの2バンドのポケッタブルラジオです。アナログチューニングのコンパクトなハンディポータブルで、非常にコンパクトに作られており、持ち運びに向いていますが、躯体が小さいこともあり、音質的には今一つです。
• 真ん中が窪んだ独特のデザインです。デザインのよく似た中華ラジオも見かけます。色は白と赤の2つのバリエーションがあります。写真のセットは使用・保管場所の環境のためか、全体が薄卵色になっていますが、もともとは真っ白のようです。
• ICF-R50Vの後継モデルです。地上波アナログTV放送の停止に対応して、VHFバンドを削除、更にFMの90-108MHzに書かれていた1-3チャンネルの文字が削除されています。型番からVも削除されました。
• このモデルは2010年代終わりぐらいに販売終了となってしまったようです。ヨドバシでの最終価格は1980円だったようです。後継のモデルは発売されませんでした。コンパクト・高性能を謳って販売を開始したソニーの2バンドラジオとして、このラジオは一つの完成形だと思うのですが、その最後のモデルとなってしまいました。
• 1ICのラジオです。ICはAM/FM用のワンチップICのCXA1280Nが使用されています。ソニーの廉価なAM/FM2バンドラジオには、CXA1019というICが使用されていることが多いですが、このラジオはVHFを含めた3バンドラジオとして設計された、ICF-50Vからモデルチェンジしたためか、同じ基板でVHF用のIC等の関係部品を実装せずに使用しています。

仕様

発売：

2009 年

電源：

単4x 2 (3V)

トランジスタ等：

IC x 1

バーアンテナ：

50mm程度

操作部：

電源、バンド切り替えSW、ボリューム、チューニング

表示等：

チューニングLED

受信周波数：

AM:

530 - 1605 kHz

FM:

76-108 MHz

実用最大出力：

80 mW

ターミナル：

Earphone

サイズ：

W100mm x H66mm x D25mm (突起含まず)

重量：

92g

色：

白、赤

製造：

中国製

価格：

オープン価格

メンテナンス

本体が黄変しており、大分使いこまれた感がありましたが、動作は問題ありませんでした。清掃と内部確認のみです。

メンテ内容

• 分解清掃

メンテ後のコンデション

★★★★☆：受信状態は良好です。外観の黄ばみは解消が難しいです。

電池ボックスの中にある2本のネジを外したら、あとは爪を外していくのですが、この頃のソニーのラジオはどれも爪が固くて分解整備をあまり想定してないようです。ネジは必要な力の割に細くて小さいものが使われています。キャビネットの内側はオリジナルの真っ白です。

基板はビス3か所で留められています。1か所はバーアンテナ・バンド切替SWのホルダー部の奥にあるので忘れずに外します。バンド切替スイッチのつまみはひっぱれば外れます。ジャックと反対側から持ち上げて、ジャック部の引き抜くよう横に動かして外します。基板真ん中あたりのICがCXA1280Nです。ダイヤルつまみの下にあるVHF用のフロントエンドICは取り付けられていません。

チューニングのつまみはバリコン直付けです。指針もシンプルで工夫された構造で、チューニングつまみ直結で直線的に動かしています。

電池金具もばねでしっかり留められるようになっています。

組み直しました。バリコンとバーアンテナの間に、ICF-50Vには付いていた、IFTやOSCコイルが取り付けられていません。

裏蓋はピンが付いており、垂直に動かしてはめ込む必要があります。

カタログ情報等

SONYサイトより(2024)

FM/AMハンディポータブルラジオ
ICF-51

• FM/AM 2バンド
• 分かりやすいアナログチューナー
• 選局しやすいチューニングインジケーター
• コンパクトサイズながらロッドアンテナ（FM）を採用
• 手のひらサイズでシンプルなデザイン
• 吊り下げパッケージ入り
• ワイドFM（FM補完放送）に対応

名刺サイズのラジオのFMアンテナはイヤホンコードと兼用のため、据置で使うには不便ちょっとでした。このラジオは小さいながらもポータブルということで、ロッドアンテナ付きです。

2024/11/18

No.240

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