SONY ICF-P16

概要

FM/AM2バンドの1-ICのポケットラジオです。少し調べましたが目立たないラジオだったのか、あまり生産されなかったのか、情報があまりありません。"It's a sony"の時代のシールが貼られていますので、1982年移行の80年代のもののようです。
機能的にはオーソドックスな2バンドラジオです。角の丸い四角のスピーカーグリルは、このころのAMラジオにも使われていました。このラジオは赤色ですが、文字盤が黄土色のような色でコントラストが薄く大変見にくいです。
ICF-Pxxは、1972年に発売されたICF-P1, P2に最初に付けられたようです。これらのラジオはモダンなデザインで「省エネ」が売りでした。その後、ICF-P15, ICF-P20というのも発売されていますが、これらのラジオは2000年に入ってからのものです。型番的にもよく分からないラジオです。
ICF-S16というラジオは、構造や中身がこのラジオに似てます。どちらかが後継だったようです。右下に謎の"S"マークがついています。これはシールではなくて直接印刷されています。なにを示すものか良くわかりませんが、もともと型番のSは、ザ・感度と呼ばれた高感度を売りにしたラジオでしたので、SensitivityのSかもしれません。
このラジオはビスが使用されておらず、裏蓋も基板もはめ込みです。裏蓋はがっちりと爪が噛んでいて、外すのに苦労します。
ICはこの時代によく使われているCXA-1019という28ピンのものが使用されています。これ一つで、チューニングLEDのドライブまでできるものです。ICはシールドするためか、基板のくりぬかれた場所に取り付けられ、パターン側（底面）がシールドされています。