SONY ICF-SX33

概要

ソニーICF-SX33は、名刺サイズのAM/FM 2バンドラジオです。チューニングはアナログで、スピーカー付です。当時の名刺サイズのラインアップの中では、一番廉価なモデルです。

• スピーカー付きですが、主にイヤホンを使って電車通勤中での使用を想定している通勤ラジオと思います。チューニングはアナログ式で、名刺サイズラジオのラインアップ中、お手頃な価格のエントリーモデルです。アナログチューニングでVHFも受信できる姉妹機のICF-SX45Vも同時期に発売されていました。
• 機能は最低限ですが、電源スイッチは電子式でスリープ機能付きです。プッシュスイッチでONにした後は、90分程度で自動で電源がきれます。
• 型番のSXはSシリーズ（ザ感度）を超えるAM高感度のシリーズという触れ込みで、この頃のポケットラジオに付けられました。前モデルはICF-EX35と思われますが、EXシリーズもAM好感度を謡っており、基本路線は同じで名称変更のようです。
• 日本向けと海外向けのモデルがあります。海外向けは、FMの受信周波数が、76-108MHzとなっています。
• セールスポイントになっている高感度のAMですが、高周波増幅を含むワンチップICです。周波数変換、IFフィルター、検波、低周波増幅はICでおこなっています。IFの2段目のフィルターは外付けになっています。
• FMのアンテナは、イヤホンケーブルのGND側にせつ用いています。アンテナ側のルートには、直流・低周波カットのため、コンデンサーを経由して、高周波増幅部に接続されています。一方の低周波信号側側は、容量の大きいコイルを通して接続し、高周波をカットしています。
• ICが2つ使用されています。メインのICは、CXA1590NでワンチップのFM/AM用ICです。LEDの近くにある2305の番号があるものは、スリープタイマー・電子スイッチ用のBU2305と思われます。トランジスタは、高周波増幅や電源スイッチなどに3つ使用されています。

仕様

発売:

1994年 (平成6年)

電源:

単4x2 (3V)

トランジスタ等:

2IC, 3TR

音声出力:

50mW (10%歪)*3

バーアンテナ:

50 mm

スピーカー:

36 mm*3

操作部:

電源SW、ボリューム、チューニング

表示等:

同調LED

受信周波数:

AM:

530 - 1605 kHz

FM:

76 - 90 MHz(国内モデル), 76-108MHz(海外モデル)

ターミナル:

イヤホン

シリーズ:

-

サイズ:

W58 x H95 x D18 mm

重量:

67g

色:

黒

製造:

日本製 *1

価格:

6,000円 *2

*1　本体記載　　*2商品のしおり　　*3　サービスマニュアル

メンテナンス

手が届きにくいところは汚れが多く、全体に使用感が大分あるラジオですが、動作はボリューム接触不良以外はOKでした。スピーカグリルが外れかかっていたので、補修しました。

メンテ内容

• ボリューム接点清掃(接点用スプレー)
• スピーカーグリル固定
• 分解清掃

メンテ後のコンデション

★★★★★：本体に多少痛みありますが、動作問題なしです。

詳細

カタログ情報等

商品のしおり

商品のしおり78 (1994), p64

• FM/AM2バンド、スビーカーつき名刺サイズ。AMの受信感度をアップした<SXシリーズ>
• TV1~3ch/FM/AMポケッタブルラジオ
• ICF-SX33　　標準価格6,000円(税別)
• 主な付属品:キャリングケース、イヤーレシーバー、乾電池

• AMの受信機能をアップしたSX設計
• 選局しやすいチューニンクインジケータ
• パワーオンの約80分後に自動的に電源が切れるオートパワーオフ機能

• 電池持続時問:イヤホン約45時間、スビーカー約16時間(FM時)
• 大きさ:幅58X高さ95X奥行17.5mm

ローエンドモデルのためか、さっぱりとした説明です。

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2024/11/10

No.233