Sony TFM-777

概要

• AM/FM2バンドのポータブルラジオです。今日までソニーからは防水（防滴）の製品がいろいろ売り出されていますが、これはその走りではないかと思います。
• 圧力かかる水中はだめですが、各所にゴムパッキンが使われ、水をかぶっても大丈夫なつくりのようです。「ソリッドステート　スポーツ７」というニックネームがあったようで、スポーティなイメージで売り出されたのかもしれませんが、外観はヘビーデューティ、軍用いった感じです。
• 同時期に3バンドでICを使用したICF-111も販売されています。Sony Designの記述によるとICF-111がアウトドア第１号機とありますので、このTFM-777は後から発売された廉価バージョンのようです。本体ボディーは共通な感じです。右下の銘板が入っている部分は、ICF-111ではAFCのSWが付けられています。
• ICF-111が先であれば、この型番777は番号が飛んでいます。恐らくICF-111をもじって付けたのではないでしょうか。ICF-111は当時のヒット商品ICF-111の一番違いですので、納得が行きます。
• アンテナにプラスチックのカバーがついており、取っ手を兼用している変わったデザインです。取って兼用だけあり、アンテナはしっかりとしたつくりです。このアンテナはボタンで飛び出します。
• このラジオはニックネームが本体に明記されています。他ではあまり見ないように思います。
• スポーツ７ですが、トランジスタは8石です。高周波用としては、この時代に良く使われて、良く故障すると言われている2SC710が使われています。低周波はオーソドックスなトランスを２個用いた回路が採用されています。

仕様

発売：

1970年(昭和45年)

電源：

単2x3

トランジスタ等：

TR x 8

操作：

電源SW付きボリューム、チューニングダイヤル、バンド切替/AFC SW

受信周波数：

AM :

530 - 1605 kHz

FM

:78 - 90 MHz

ターミナル：　Earphone, DV4.5V

色：

白

サイズ：

Hmm x Wmm x Dmm

重量：

g

製造：

ソニー　日本製

メンテナンス

両側面のカバーから外します。写真は向かって左側面です。ケースの接合部にしっかりとしたゴムパッキンが入っています。
この側面カバーを外すには、当然側面のつまみを外さなければけいません。しかし、この時ついでにと思い、上面のバンドセレクターのレバーも外そうとして、根元を折ってしまいました。バンドセレクターは裏側からネジ止めされていますので、ケースを分解した後に外す必要があります。

　右側面のカバーです。この部分にアンテナ・取手の受け部品があります。

分解清掃とすこしグリスを塗り順調に動くようになりました。

内部は密閉されているため電池の液漏れがあるとひどい状況になってそうですが、液漏れあともスポンジの劣化以外は問題ありませんでした。

ケースからユニットを取り出し清掃しました。痛んだスポンジは取替え、スポンジの粉を掃除します。ここまでのメンテ性はそれほど悪くないです。

再度組み立てます。密閉性がいいためか、ほこりなどは入りこんでいませんでした。

2011/09/02

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