SONY TFM-8300

概要

AM/FMのポータブルラジオです。操作部分はすべて上面に集められており、前面はスピーカーのみです。アンテナも上面についていますので、寝かしてつかうのではなく、立てて使うのだと思います。ホームラジオというよりは、車載、アウトドアでの使用を意識したデザインのようにも思えます。音声出力も2.5Wと、かなり大きめです。
12Vのカーバッテリーでも使用可能となっており、カタログでは前面に押し出していませんが、車載用としても使用できる設計になっているようです。操作が全面に集められているのは、そのためと思われます。
本体の材質はプラスチックではなく、レザー風の塩ビのボディーです。内部は部分的にベニヤで補強されており、強度を持たせてあります。塩ビは一度汚れがつくとなかなか取れないみたいで、いろいろやりましたがほとんどきれいになりませんでした。ただ、塩ビは塗装できるようでホームセンターなどに専用塗料が売っていますので、時間があったらトライしたいところです。
チューニングパネルはなんとなく通信機風です。周波数のほか、放送局のコールサインが印字されています。しかし、私がこのころ住んでいた田舎では、中継設備からの放送を聞いていたと思うで、都会の人以外にはあまり意味がなかったかもしれません。
FMの自動周波数調整、AMには感度調整の切替スイッチ、トーンコントロール等、比較的機能豊富です。
使用トランジスタは、9石使われていますが、電力増幅のトランジスタを除いては、型番がよく分からないエポキシタイプが使用されています。2.5Wの音声出力のため、トランジスタはしっかりと放熱されており、トランスも大きなものがついています。低周波増幅の部分以外は、ポケットタイプのラジオと共通の部品のようです。