SONY TR-725

概要

BC/SWの2バンドホームポケットラジオです。２バンドラジオとしてはコンパクトな部類です。横長ですが単純な矩形ではなくて独特の上部の狭くなった角の丸い台形っぽいデザインです。装飾にアルミを使っている等、凝ったデザインです。
SW用のロッドアンテナはねじ込んで設置するタイプです（残念ながら写真のラジオは欠品です）。このアンテナが太くてバランスを取りにくいため、こけないように底部にアウトリガーのようなものが付いています。
同じ横型２バンドTR-720と同じ時代に販売されていたようですがこちらの方がコンパクトで、大きさや操作からTR-724の後継はこのラジオのような気がします。大きさでは少し大きくなってしまっています。
低周波はアウトプットトランスを使わずにそのままスピーカーをドライブするタイプです。一般的なSEPPと異なり、入力トランスは使われています。インピーダンスマッチングのため45Ωの高インピーダンスのスピーカーが使われているようです。十分な出力を得るためには電圧が必要なためか、9Vの006Pが使用されています。
外部アンテナ端子以外はすべて基板付けになっており、メンテはしやすそうです。
チューニングは、プーリーで減速していますが、メインのダイヤルは小さく、これだけでは短波のチューニングは厳しい感じです。ただ、別途ファインチューニングがあり、これは結構使えます。
トランジスタはOSC/MIXが2SA122A, 中間周波数増幅は2SC-76 x 2, ドライブアンプが2SD-65, 2SD-66, 最後のプッシュプルは2SD-65 x 2の7石です。

仕様

発売：

1961年(昭和36年)

電源：

006P x 1 (9V)

トランジスタ：

7石

操作部：

電源SW付ボリューム、チューニング、ファインチューニング、バンド切替SW　

受信周波数：

BC:: 530-1605 kC
SW:: 3.9-12.0 MC

ターミナル：

イヤホン、外部アンテナ、ロッドアンテナ受け

サイズ：

H65mm x W115mm x D33mm

重量：

製造：

日本製

価格：

円

メンテナンス

多少ボリュームのガリとアンテナ端子のリード線が外れている以外は、基本的な動作は問題ありませんでした。誰かが掃除してくださったようで結構綺麗でした。

かなりコンパクトに詰め込まれています。バリコンはシールド付きで45°傾けて取り付けられており、角がちょうどつまみの間に入り込みます。抵抗も同じ端からリード線が出ているものが使用されています。電池のリード線の接続部に無理がかからないようにするためか、わざわざ樹脂の部品でリードが固定されています。

基板はプラスネジ4箇所を外せば取れます。1箇所はバンド切り替えスイッチとバーアンテナの間にあり、コードに隠れて見えにくい場所にあります。

スピーカーは外側から取り付けられているようで、金属を曲げて取り付けられています。交換が難しいような感じです。

減速されてはいますが、SWはコレだけではちょっと厳しいです。つまみは多少汚れがありましたので、外して洗浄しました。

2012/09/12

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