SONY TR-9150
概要
- 中波専用のホームラジオです。据え置き用ですが、100Vの電灯線では使用できません、その代りか、電池は単一３本と大容量です。操作はボリュームとチューニングのみで、機能は必要最低限に絞られています。
- 裏ぶたはきっちりと固定されるタイプではなくはめ込むもので、TR-627といったホームラジオの流れを汲んでいるかもしれません。ただ、昔ながらの茶色のボードではなく、プラスチック製でボディと同じ色になっています。ラジオでは一般的な背面開放のスピーカーエンクロージャになります。135mWと小出力の割には、十分な音量がでます。
- 電池の収納筒が紙製だったり、なにかチープな感じですが、チューニングの部分はしっかりとした同軸の減速機が使われており、チューニングはスムーズで、表示板も金属製です。
- 内部ですが、ポケットラジオと共通パーツが多いようで、バーアンテナも小さく電力増幅用のトランジスタもあまり大音量が出そうにも無い感じのものです。ただ、スピーカーはしっかりとしています。
- 性能面からみると廉価ラジオだと思いますが、丸みを帯びたデザイン、シックな赤色で、ポップというかミッドセンチュリーというか、なかなか良いデザインではないかと思います。
- 発振コイルやバーアンテナ、トランジスタ等の中のパーツを見ますと、1973年発売のポケットラジオTR-3500に似通っていますので製造年は1970年代と思われましたが、このページを見た方から、取説の情報として1976年の販売との情報をいただきました。
- 高周波～中間周波は定番の2SC710 x 3、以降は2SA705, 2SC678, 2SC1364 x 2 が使用されています。電力増幅はNPN/PNPトランジスタを用いたトランスレスの回路が採用されています。
仕様
- 発売：
- 1976年（昭和51年） *
- 電源：
- 単1 x 3
- トランジスタ等：
- 7 TR
- バーアンテナ：
- 約50mm
- スピーカー：
- 12cm *, 2W
- 音声出力：
- 135mW *
- 操作部：
- 電源SW付きボリューム、チューニング
- 受信周波数：
-
- AM:
- 530 - 1605 kHz
- ターミナル：
- Earphone
- サイズ：
- H147mm x W246mm x D80mm *
- 重量：
- 645g(本体のみ), 950g(乾電池含む) *
- 色：
- 赤・黒
- 製造：
- ソニー、日本製
- 価格：
- 5900円 *
メンテナンス
メンテナンス その１
つまみを回してもチューニングの目盛が動かない状態でした。基板や電極を外している痕跡がありました。
裏蓋は電池交換のために外しますので、爪から外すだけでかんたんに外れます。
中は比較的がらがらで、回路基板も小さなものです。バーアンテナも小さく、スピーカーとチューニング部分を除いては中身はポケットラジオと同じです。
中は比較的がらがらで、回路基板も小さなものです。バーアンテナも小さく、スピーカーとチューニング部分を除いては中身はポケットラジオと同じです。
外観はまあまあきれいでしたが、もともとはかなりひどい埃だったようで、スピーカーは埃まるけでした。
前面のスピーカーグリルの部分は小さな穴がたくさん開いており、この部分の洗浄は結構めんどくさい。いい方法はないものでしょうか。
前面のスピーカーグリルの部分は小さな穴がたくさん開いており、この部分の洗浄は結構めんどくさい。いい方法はないものでしょうか。
減速機は目一杯回したときにスリップするよう、トルクリミッターの機能がありますが、バリコンが内部で多少の固着があったため、トルク不足で回せなくなっていました。
バリコンは、固着していましたが、分解して手で回したら回りました。何度か回して問題ないことを確認後、再組み立てしました。
バリコンは、固着していましたが、分解して手で回したら回りました。何度か回して問題ないことを確認後、再組み立てしました。
バリコンを再度取り付けます。
メンテナンス その２
黒色も入手しました。1の赤色のと同じく、つまみを回してもチューニングの目盛が動かない状態でした。同様に分解清掃で治りました。ほかは問題ありませんでした。同じ場所が不調だったので、部品の信頼性に問題があるのかもしれません。
なぜか赤色同様、外観はキレイでしたが、スピーカーの埃はなかなかです。
スピーカーのマグネットと一か所に砂鉄が多量にくっついていました。
入手時に入っていた20年前の電池ですが、まだ使えました。使わないとは思うのですが、なんかもったいない気がして、端子を絶縁して捨てずに入れています。
2013/03/15
Update 2017/09/03
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