SONY TR-6081

Serial No.47715

概要

ソニーTR-6081は、ハンディポータブルサイズのAM専用の6石トランジスタラジオです。1960年代前半の発売で、トランジスタラジオとして比較的初期のものです。

• TR-6080と外観は異なりりますが、中身に大きな違いはありません。手持ちのセットを比較すると、最終段のトランジスタが2SB49から2SB51と新しいものに変更されており、TR-6080の後継機種のようです。
• コートポケットというにはやや大きいですが、手軽に持ち運べるサイズです。ただ、エアーバリコンなどが使用されており、重さはあります。横から見ると、単純な長方形ではなく、裏蓋の下側が少し膨らんだ形状になっています。大きな円形のチューニングスケールと、赤い指針がで見易いです。つまみはバリコン直付けですが、目いっぱい大きいものが使用されており、割とチューニングしやすいです。TR-6080に使われていた、ワイヤータイプから、ベルトに変更されました
• この時代の日本のカタログに見つけられませんので、海外（北米）で販売されたと思われます。写真のセットは、大分と前に、カナダの方から購入しました。発売年もはっきりしませんが、インターネットの情報、CDマークがあること、トランジスタ2SB51は、1962年発売のTR-819X等に使用されていることから、1962-3年あたりではと思われます。
• ポータブルサイズなのでスピーカーもしっかりしており、トランジスタも中出力の2SB51が使用されており、十分な音量で鳴ります。ただ、6石ラジオで低周波のドライブアンプが1段のため、増幅度の余裕がなく、ネガティブフィードバックがありません。すこし、低音が弱いような気もします。
• 回路は一般的な6石ラジオです。局発・混合に2SC73, 中間周波増幅に2SC76x2、低周波の電圧増幅は1段で2SD65, 最終段はトランスを2個使用するプッシュプル回路で、2SB51が2石使用されています。AGCは検波後の信号を中間周波1段目トランジスタのベースに戻す、シンプルな回路です。

仕様

発売:

1963?年 (昭和38年)

電源:

単3x3 (4.5V)

トランジスタ等:

6 TR*

音声出力:

mW

バーアンテナ:

160mm

スピーカー:

約70mm, 8Ω

操作部:

電源SW、ボリューム、チューニング

表示等:

-

受信周波数:

AM:

535 - 1605 kHz

FM:

76 - 90 MHz

ターミナル:

イヤホンx2, 外部アンテナ

シリーズ:

-

サイズ:

W197 x H112 x D50mm

重量:

628g

色:

白

製造:

日本製*

価格:

円

*本体記載

メンテナンス

マイナス極の配線が切れているだけで、電源スイッチとボリューム接触が悪い以外は、動作は問題なさそうでした。電池の液漏れで、スピーカーの固定用のナットがさびさびになっていました。

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2023/09/30

No.194